技術書典6の感想など

技術書典6に本を出す側で無事に参加出来たので、今回もその感想を残しておこうと思います。技術書典への頒布側での参加は2度目となります。
前回は、疲れと解放感から感想まとめまでが時間が掛かっていたのですが、今回は後処理で色々と作業をしていて遅れました。

頒布内容の紹介は別ページを参照ください。

やっぱり物理本はいい

今回も前回同様、物理的な本を出す、ということを重要視していました。但し今回は電子版の用意をしてみることにしました。
物理本の印刷関連は前回体験したので、今回のチャレンジは電子版のダウンロードカードをどうするか、といったところでした。

サークル:すらりんラボが採った方法は以下の2つです。

  • 対面電書でのコード発行
  • BOOTHでのパスワードzipの配布

ここまで準備して挑んだのですが、電子版単体としては売れ行きは今ひとつでした。きっと技術書典という場所も関係しているのでしょう、圧倒的に物理本に人気がありました。
物理本が無くなってから、仕方なく電子版で妥協という方も居たのではないかと思います。

ダウンロードカードですが、安価な価格設定でバリアブル印刷可能なところを見つけるのが大変ですね。
シリアルコードを自分のプリンタでシールラベル印刷して、カードに貼る形式も最悪ケースで考えていましたが、色々と考えると BOOTH でのパスワード zip の配布が一番手軽だと思います。
手軽な方法が採れるということは、コストを抑えられるので物理本のオプションで電子版を付けられる!ということにも繋がります。今回バリアブル印刷でコストを掛けてしまったため、別料金を頂く形になってしまいました。これがさらに問題に繋がったわけですが・・・後ほど。

技術書典6について

当日は晴れたこともあり、11:00-13:00の間は有料期間となりました。
これがどのように影響してくるかを不安していたのですが、結果としては何も不安要素はありませんでした。むしろ良かったようにさえ思います。

開始直後から冊子を狙って来ている人が居ましたし(ありがたいことです)、そもそも有料になっても待機列で 3000 人程度いるとかでしたので、人数の減りを心配することはなかったように思います。また、有料期間が解除されても、人の波が減ることが無く、無料期間での人の波がやってきました。印象としては会場への入場規制での波は感じるけど、人の減りについては実感することがありませんでした。

人の増減・混み具合以外では、前回同様な印象です。やや入門的な冊子は減ったのかもしれませんが、特出した奇抜なものは少なかったように思います。入門よりは応用に寄っているか、基本的な内容をしっかり説明したものとかのラインナップが多いか、人気があったように感じました。

ちなみに自分も苦手分野を克服するために、そういった基礎的な部分の冊子を買いまくってきました。商業誌を買って色々と勉強するのもよいですが、技術書典の本は基本的には薄い冊子だけど、対象を理解するのに手っ取り早いので重宝しています。

自サークルの振り返り

今回は次の冊子を新刊として出しました。これらの冊子は50~100冊刷っています。これらの他に前回の冊子を2種類を少量を持参して挑みました。

  • DirectX12 Programming Vol.1
  • Vulkan Programming Vol.1
  • ゼロからはじめる3Dオーディオ入門

ありがたいことに、新刊の物理本は全て会場で完売しました。また予想外に既刊の冊子も持参分は早々に完売となっていきました。

前回の振り返りでは、既刊の内容は既に時代と合っていないのではないかと結論付いたのですが、欲しい人に単にリーチ出来ていなかったのではという可能性がありそうでした。まさかの DirectX9.0Exの本がドンピシャで、価値があるものだったと言ってくれたお客さんには非常に感謝です、まさかの半年越しでの報われた感じでした。

DirectX12 や Vulkan を今回題材に選択したのは、最新の 3D Graphics API だったらワンチャンあるのか?という問いも込めてでした。幸いにもこれだけの反響があり、まだこのジャンルも需要はあると安心しました。自分が書きたいというのもありましたが、このカテゴリ・クラスタを気にする人たちは、ゲームエンジン全盛期の今、どのくらい残っているのだろうという問いを込めてでもありました。おかげさまで物理本は完売となりました。

一方、友人が書いた「ゼロからはじめる3Dオーディオ入門」のほうも需要があると見込んでいました。DirectX や Vulkan と比較して、こちらは気にしてくれる人が少ないようでした。ですが、立ち読みのほうは結構してくれたので何が足りなかったのか、不満だったのかがとても気になりました。1日を通して平均的に買ってくれる人が居てくれたので、最終的にはこちらも完売となりました。実際に収録で使ったマイクを置いておいたことも、皆様の目に止まったのではないかと思っています。

当サークル「すらりんラボ」では、今回初めての”完売”という快挙・悲願を達成することが出来ました。色々と施策を頑張ってきましたが、今回反省すべき点がなかったわけではありません。

ひとつ盛大にやらかしてしまったのは、価格設定の難しさです。少しでも安く提供!とオペレーションの簡素化から、電子決済(後払いシステム)では割引を適用する方法にチャレンジしました。
これが思惑とは逆に、売り子のオペレーションは難しくなるわ、お客さんは現金払いが多いわ、で結局思い描いていた提供スタイルとは別物になってしまいました。ここは大きく反省すべき点だったと思います。少しでも安価にと至った原因はあるのですが、その分析を誤ったのかもしれません。

確かに自分が買い物をしたとき、目当てのものはほぼ決めていたので、支払後すぐ次へ行きたい思いがありました。

後払いシステムでの時間消費も避けたく、現金と冊子を交換して次に回りたい感じでした。この辺は自分がサークル主だったから時間の都合という点も大きくあるでしょう。
しかし入場料を払ってまで参加してくれる参加者の方々も、冊子が早くに売り切れることを知っているでしょうから、ある程度は同じ気持ちを持っているのだと考えています。安さよりも時間が大事、だからこそ入場料を払って朝から参加して情報を得る(冊子の購入)なのだと思います。技術書典ではそう考える人が多いため、有料になっても朝の混雑はあまり解消しなかったのだと思います。一方で無料期間のほうで人が集中したか、というとそういう印象も無かったです。
予想では、混雑ピークは有料開場直後、無料開場直後にやってくるだろうと思っていたのですが、見事に外しました。既刊紙も無料開場直後では完売状態に陥っており、自宅に在庫あるのだからもっと持ってくるべきだったと反省でした。

BOOTHでの販売

今回の新刊3種は、 BOOTH で電子版の販売を始めました。予想以上に物理本が無くなってしまい、捻り出した冊子数では待っている方々全てに行き渡らないことが判明したためです。

最後に

やはり技術書典イベントはいいですね。締め切りがあるからこそ本が完成するし、自分自身の勉強が進みます。次回にも積極的に参加して物理冊子を作りたいと思います。勉強や情報共有の使命感というよりは、参加することが自分自身、楽しいのだと感じています。他の人が頑張っているから自分もという感じも今回ありましたし、いいサイクルに入れるきっかけでもあります。興味のある人は是非、次は頒布側にチャレンジしてみてはどうでしょうか?

最後になりましたが、 「雰囲気でOAuth2.0を使っているエンジニアがOAuth2.0を整理して理解できる本」 を出したAuth屋さん、「VSCode の拡張機能開発本」を出した KC さん、 Twitter 上+会場でお話しできて楽しかったです。そして、物理本冊子の配慮ありがとうございました。遅くなりましたが、本感想まで書き終えたので、これから冊子を読み進めたいと思います。

そして、すらりんラボの新刊を求めてきてくれた方々、本当にありがとうございました。次回も期待に応えられるよう頑張りますので、よろしくお願いします。

日記
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