今回初めて技術書典で本を出す側で参加出来たので、その感想などを残しておこうと思います。
終わった直後に書いておくのがよいのですが、慣れないこともあってか色々と疲れましたし&開放感を満喫していたのでここまで延びました・・・。
本を書いて頒布するということについて
「本を出す」という点では、物理的な本を出すということを重要視して、当サークルでは電子書籍の用意をしませんでした。
内容を決めて、自分らの書きたいように書く!と情熱だけで進めていきましたが、初めてのことが多く執筆の環境やら印刷関連の基礎知識的なものなど、「書く」以外のことにも時間を取られていたように思いました。
もちろん、これら「書く以外」のことも勉強になり、面白かったので自分としてはマイナスなイメージではありません。
ただ電子版のみに絞れば、入稿締め切りなどがないため、書く時間をもっと多くとれたなという感じではあります。またページ数についても、ページ数による印刷コスト増から解放されるので、悪くない選択かなと今となっては思います。でも自分だったら電子版オンリーはさみしさを感じるので、物理本は(次回以降も)出していきたいと思っています。
技術書典5について
以前の技術書典4に比べて、とがった内容、突き出た内容の書籍が少ないように思いました。
どちらかというと、入門的な本だったり、やってみた本だったりと、ライトな話題のものが多く、またそれらがよく完売している印象でした。自分も自分の興味がある領域だけと詳しくない部分に関してはそういった入門な書籍を買い込んできたので需要があるのはわかります。
ただ技術書典に自分が求めている物はなんだったかと考えてみると、「なかなか情報のないものが冊子の形でまとめられた知識&技術の入手場」なんだと思いました。ライトな書籍と正反対のディープな(もしくはニッチな)書籍のほうを求めている感じですね。そういったものが今回無いわけではないですが、少なかった印象です。ただ参加サークル数もかなり増えたのでその影響もあるのかなと思いました。
自サークルの振り返り
自サークルのほうを振り返ってみると、今の流行を全く無視した本を出していたなぁと思います。想定していた最悪ケースよりはマシでしたが。今のゲームエンジン全盛期、Unityや UE4 使って何か作るのが当たり前の時代に、DirectX9.0EX や、2D描画系システムを自力で作る書籍を出していたのは良くも悪くも環境とズレていたと思います。
ただどちらの書籍にしても、「ニッチな部分についての情報を提供する」という自分にとっての技術書典に求めていたものを追い求めてのものなので、間違ってはいないと思っています。
特に DirectX9.0 EX のほうなどは、「数年前に欲しかった」と言われることがありました。いくらニッチな部分であっても、賞味期限があることを感じさせてくれました。Visual Studio 2017 で DirectX9やろうとすると、以前の情報など使えず手間取るところあるんですが、そういうことをやる人は激減しているんでしょうね。(あるいは次のステップに進んでしまって、通過済みとか)。
また、2D描画系システム(フレームワーク)を自作するって状況はなかなか無いかもですが、逆にフレームワーク作ろうとしたときには情報も少なく苦労するんじゃないかと思います。ただそういったことをやってみようと思う人もまた激減しているのかもしれません。
とりあえず余っているものについては、BOOTH や Comic Zin のほうに登録などしています。
(BOOTHへの商品リンク) |
(BOOTHへの商品リンク) |
DirectX9.0 EX 本。 単なる9.0ではなく ”Ex” 対応です。 |
C++14/17でラムダありです 自分のフレームワーク作りのお供に。 |
BOOTH のほうは技術書典閉幕後、自宅で処理していたため入庫に時間がかかってしまっています。次回以降は会場からのダイレクト入庫にしたいところです。それでも既に購入してくれている方がおり、非常に嬉しく感じております。(2018/10/12)
最後に
色々と感想がありましたが、では次回は参加はどうするの?という問いについては、「次も参加するし、執筆して何か出したい」という気持ちは変わりません。ただ次回は刷る冊数とかは慎重になりそうです。サークルの「被チェック数」は割と指標になることがわかりました。そこから大きくずれると不幸になるんですが、被チェック数って前夜くらいでないと有効な値として機能しないですね・・・。