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NVIDIA Nsight Tegra がすごい その4

前回、JniProxyタイプではうまくいかないです~の続きです。

動作させるためには、JavaJniAppのパッケージ(APK)に libNativeAppMain.so を含められればそれで完了です。
これをどうやって行うかですが、強引には以下の手順で実現することが可能です。

  • NativeAppMainをビルド。soファイルが出来る
  • JavaJniAppのビルド1。まず libJavaJniApp.soが作成される
  • JavaJniAppのビルド2。Java部分のコンパイルが実行される

上記のJavaJniAppのビルド1 or 2のタイミングで NativeAppMainの so ファイルを JavaJniApp/libs/armeabi-v7a の中にコピーしてあげればよいです。

成功すれば Apkファイルの中に libNativeAppMain.so が入っています。

一度実行してログを確認してみます。(起動後、戻るボタンでホームに戻るという操作を行っています)
うまく動いていればこのようにログが出ているはずです。

I/jniproxy( 7905): JavaJniApp_init
I/nativeappmain( 7905): app_init called

I/jniproxy( 7905): JavaJniApp_quit
I/nativeappmain( 7905): app_quit called

この時に、アプリケーション本体である nativeappmain.c の各関数にブレークポイントを仕掛けて、同じように実行してみます。
下記のスクリーンショットに示すように、ちゃんとブレークポイントが有効となって停止します!すばらしい。

タイミングコピーの自動化を狙う

先ほどの、手動でlibNativeAppMain.soを強引にタイミングを見計らってコピーするという方法はちょっと手間です。
タイミング失敗によるとまたビルドし直しになるし、ここは何とかして自動で解決するようにしたいです。

Nsight Tegra は、どうやら vs-android をも取り込んでいるようです。vs-androidではAntを使用していましたし、よくよく動作を見るとビルドのタスクをこなしているのはAntのようです。
ということは Ant の設定やスクリプトを変更すれば、この自動化も出来そうな気がします。

そこで build.xml の中身を覗いてみると、以下のようになっており、どうやらカスタマイズの余地がありそうです。

まずは JavaJniApp の build.xmlと同じ場所で custom_rules.xml を作成して、中身を以下のように設定します。



  
  
    
  

そうして、ビルドを実行してみると、以下のように上記の設定が実行されたことが確認できます。

2>  
2>  -pre-build:
2>       [echo] hogehogehoge
2>  

JavaJniAppのsoが出来たタイミングが良さそうだろうと思うので、post-complie タイミングで実行されるように、下記の設定を custom_rules.xmlに記載します。



  
    
    
    
  

これで JavaJniApp をビルドして、既にできあがっている本体のsoをコピーすることが出来るようになります。

改善点は、上記の場合コピー元フォルダが Debug と決めうちしてあるため、構成に応じて変更できればさらに便利になりそうです。
改良した custom_rules.xml を下記に示します。これでビルド構成Debug/Releaseに対応できます。



  
    
    
      
        
      
      
      
      
      
      
      
    
  

まとめ

Eclipse+NDKでは苦しい JniProxy タイプのソースコードレベルのデバッグもNsight Tegraならば可能でした。
最近のWinGDB for Mobile Systems では試していないですが、このタイプのデバッグも出来るとなるとかなり便利です。
個人的には開発においては、Tegra(ICS以降)のAndroidを準備すると幸せになれると感じました。

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