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Windows 8でXAudio2のトラブルに出遭う 解説編

前回の日記でふれたVisualStudio 2012 + XAudio2 + Windows 8 というコンボ発動で、アプリケーションを正常に起動出来ない!という罠にはまった内容を説明したいと思います。

実は、Windows 7で使用している(できる)最新のXAudio2は、 2.7 というバージョンのもので、これは DirectX SDK 2010 Juneに含まれています。またDirectXの再頒布ランタイムをインストールすることで導入できます。
一方、Windows 8で標準で使用するXAudio2は 2.8 というバージョンのものになります。これは VisualStudio 2012付属のWindows SDKを使用してアプリケーションを作成するとこちらを使うようになります。

標準状態の Windows 8 では、XAudio2は 2.8 のものだけが入っており、従来のDirectX SDKを使用していると 2.7のものを要求するために動作しません。
.Net framework をインストールした後で、DirectXのランタイムをインストールすると、Windows 8でも動作するようになりますが、これをアプリケーションを単に動かしたい人々がやるには手間もいいところです。
できるなら、そのままアプリケーションが動くのを目指したいところです。

これを表にするとこうなります。

DirectX SDKを使ってXAudio2 Windows 8ではそのまま動作しない
VS2012のWindowsSDKでXAudio2 Windows8では動作、Windows7では動かない

Windows7までの環境では対応したDirectX再頒布パッケージがあるのでそれをインストールすることができます。
ただそれらをインストールすること無しで XPから8まで、単一アプリケーションとしてサウンドを再生するには、実はDirectSoundを使用すると良さそうです(XPの標準状態でもDirectSoundは含まれていました)。

おそらくVista以降のDirectSoundはXAudio2より上位にレイヤーとしては位置付けられているようなので、
これを使うことでXAudio2に関係する依存関係を断ち切ってくれそうです。
ただし、DirectSoundは既にレガシーなAPIとなっているため、そのあたりが懸念事項でしょうか。
ただ互換性の点からOSから使用できない・削除されているわけではないため、XPから8まで一応使うことは出来るようです。

※ そのため単一アプリとして提供する際にはとても都合がよかったり。

DirectX9とXAudio2と。

D3DX関連のAPIもVS2012のWindows SDKに入っていないので、DirectX9+XAudio2という構成は VisualStudio 2012での開発にとってはなかなかの鬼門といえそうです。シェーダーのコンパイルはD3DXですし、XAudio2は今回のような問題があるし。

再頒布ランタイムをとりあえず強引にででもインストールさせるのであれば、DirectX SDK 2010 Juneを使って開発しておくでOKでしょう。
なるべくなら標準の状態で開発&配布したいと考えるなら、DirectX9やXAudio2を諦めて、OpenGLとDirectSoundを選択しておくと、余計なことを考えずともどこでも動く状態の物ができあがるように思います。

Windows Vista以降だけでよいというなら、WASAPI も選択肢に上がってくるかと思いますが、これは使うのが大変なので手軽にという点も考慮するなら、やはり情報も多いDirectSoundでお茶を濁しておくのが手っ取り早いでしょう。

参考元
XAudio2 Versions

DirectXプログラミング
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