参考にしながらやりましたが、いくらか手間取るところも多かったです。
参考: http://cloud.watch.impress.co.jp/epw/docs/series/virtual/20100201_343848.html
年末からやり始めて、今までかかってしまったので、
ホントに年越し企画になってしまいました・・・。
■はじめに
vMotionを試すために、VMware Workstationのチーム機能を用いて実験してみました。
vSpere Hypervisorのことを指して、ESXiと表現をしている部分もあります。
■ チームの作成&システムのインストール
VMware Workstationで新規チームを選択して、
vMotionを試すための一連の環境を構築します。
追加ボタンを押して、新規仮想マシンを選択。
ここで、vSphere Hypervisor 4.1をインストールする環境を用意します。
HDD 24G
メモリ 2GB
プロセッサ 1ヶ
ネットワーク ホストオンリー
フロッピーディスクドライブ なし
今回は上記の内容で作成しました。
そして、これと同じものをもう1つ用意しておきます。
ここではHypervisor1, Hypervisor2として用意しました。
また以前までの状態で WindowsStorageServerによるiSCSIターゲット環境構築できているものがあるので、これをHypervisorで使うストレージ用とします。
そのため、この仮想マシンもまたチームに追加しておきます。
チームの起動を行い、まずは vSphere Hypervisorのインストールを行います。
それぞれに割り当てたローカルのディスクに、システムのインストールを行うことになります。
インストールして再起動したvSphere Hypervisorに rootでログインして、
とりあえずIPアドレスを割り振っておきます。
vCenter Serverのインストールを行います。
以前の日記にも書きましたが、Server系のOSにインストールしましょう。
そのときには、以下の点を注意しました。
- スタンドアロンインスタンスでインストール
- SQLServerExpressをインストール
vSphere Clientを使って、別のPC環境からvCenterCerverへログインします。
今回はWindowsXP Pro SP3をクライアント端末として使用しました。
このvCenter Serverにログインするときには、
Windowsサーバー環境のAdministratorユーザーの情報でログインします。
■vCenter ServerでESXiホストを管理する
ESXiサーバー群はデータセンターという単位で管理される。
このことをおぼえて、以下の手順で環境を用意していく。
- データセンターの作成
- はじめに/データセンターの作成 で作成する
- “新規データセンター”と作られるので適当に名前を変更しておく。
- データセンターにESXiサーバーを登録
- 作成したデータセンターを選択して、ホストの追加を実行する
- ESXiへの接続情報(アドレス&ユーザー情報)を入力する。
- 証明書の警告が出ても実行を継続する。
- 今は、評価ライセンスで環境を構築していきます。
また上記のESXiサーバーを登録の部分を2回行い、準備してあるHypervisor1,Hypervisor2のマシン環境を登録します。
2回目の登録の時には、データセンターを右クリックして、ホストの追加を選びます。
登録が終わったら次にiSCSIターゲットを準備していきます。
これについては準備が完了しているとして、vCenter Serverに登録していきます。
■vCenter ServerにiSCSIストレージを登録する
今回ストレージには、前回までに用意したWindowsStorageServer2008で動作するiSCSIターゲットを使います。
各ESXiサーバーを選択して、構成タブの中のハードウェア/ネットワークを開き、
vSwitchのプロパティで vMotionを有効にするにチェックを入れておきます。
これを Hypervisor1, Hypervisor2に対して適用しておきます。
続いて、ESXiサーバー側のiSCSIイニシエーターを設定します。
構成タブの中のハードウェア/ストレージアダプタを開き、
iSCSIソフトウェアアダプタを選択します。そして、詳細の右側あたりにあるプロパティをクリックします。
そして、全般タブの中の構成をクリックして開き、”有効”のチェックボックスをONにします。OKをクリックしてこの画面は閉じます。
動的検出タブ→追加をクリックします。
そして、iSCSIターゲットのIPアドレスを入力します。
入力して閉じると、再スキャンしますかと聞かれるのでOKと答えてしばらく待ちます。詳細部分で iSCSIのディスクが表示されるようになります。
続いて、ストレージカテゴリからストレージの追加をクリックし、iSCSIディスクを追加します。
で、本来なら詳細の部分にiSCSIのデバイスが見えるのですが、
今の状態では見えません。
そこで、StorageServer上の設定を変更します。
* Storage Server 2008の設定変更
ここからWindows Storage Server上での設定を行います。
iSCSI Software Targetの管理画面を開きます。
そして、対象となるターゲットを選択し、右クリック、プロパティを開きます。
iSCSIイニシエータータブで、IQNが表示されている状態で、
追加ボタンを押し、”識別子の種類”が”IQN”となっている状態で、参照ボタンを押します。
すると、iSCSIイニシエータのIQNが列挙されて表示されます。
この中に、vmwareからのイニシエータも現在存在しているはずなので、それを選んで、
OKボタンを押します。IQNの値としてそれが設定されることを確認して、再度OKで画面を閉じます。
ここまで完了したら Storage Serverでの設定は完了です。
* vCenter Serverの設定を再開します
この状態で、再度ストレージアダプタの再スキャンを行います。
すると今度はストレージアダプタの詳細部分で、iSCSIのディスクが確認することができます。
このiSCSIイニシエーターおよびターゲットの設定については、下記のブログを参照させていただきました。WSS2008とWin7での設定ですが、これと同じことが今の場合にも適用できます。http://blog.nsp-momo.com/it/windows-7-rc/windows-storage-server-2008-%E3%81%AE-iscsi-target-%E3%82%92%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%97%E3%80%81windows-7-%E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F/
■データストアの作成と仮想マシンの作成
ストレージの追加を行い、ESXi上でiSCSIディスクを使えるようにします。
これについては、通常の内蔵ディスクらと設定は変わらないので説明は省略します。
また、仮想マシンの作成についてもESXi単独で使うのと変わりはないのでこちらも省略します。
ひとまず、Windows Vista(SP2)をインストールし、
リモートデスクトップが使えるように構成しておきます。
リモートデスクトップを使えるようにする理由は、
この後のvMotionを実行した際の挙動を確認したいためです。
セッションは切れてしまうのか、あるいは、応答不能時間等があったりするのか、
そういったものを見てみるのには、この機能がありだと判断したためです。
また、VMware上でのESXiで、その中の仮想マシンでは、64bitのものを使えなかったので、
32bitのVistaをインストールすることにしました。
使えなかったときに表示されたメッセージでは、
”ホストのCPUがCPUIDレベル0x80000001レジスタ「edx」で仮想マシン の用件と互換性がありません。 〜 ロングモードでは、VTをBIOSで有効 にする必要があります。”
と出てきました。
VT使ってESXiを動かし、その中での仮想マシン起動となるので、
仕組み的に厳しいのかもしれません。
■2台目のESXiサーバーの設定
構成/ストレージアダプタ で、iSCSIソフトウェアアダプタのプロパティを開きます。
開いたウィンドウで、構成ボタンをクリックし、有効のチェックボックスをONにします。
続いて、動的検出タブの画面にて、追加ボタンを押し、iSCSIターゲットのIPを入力します。
このウィンドウを閉じる際に、再スキャンを行うか聞かれるので再スキャンを行います。
ここでおそらくドライブの認識がされないと思います。
1台目の環境でやったように再度Storage ServerのほうのiSCSIターゲットの設定を行います。
やることは今回のiSCSIソフトウェアアダプタのIQNを登録します。
ここまで完了したら、再度バスの再スキャンを行います。
今度はディスクが確認されると思います。
■vMotionを試す
ここまで準備が出来たら vMotionを試すことが出来ます。
まずはクライアントの接続を無しで単に移動だけさせてみます。
vSphere Clientを起動し、移動させたい仮想マシンを右クリックします。
そこで出てくる”移行”をクリックします。
続いて”ホストの変更”を選択し、ESXiサーバーの2つめ(移動先)を選びます。
選んだときに、検証が行われるため多少時間がかかったりします。
検証で失敗した場合、以下のことを確認してみましょう
- vMotionが対象のネットワークで有効化されているか?
- iSCSIイニシエータ・ターゲットの設定を見直してみましょう
検証が成功したメッセージが出てきたら、次へをクリックします。
優先順位を聞かれるので、推奨の設定のまま続行します。
最後に確認の画面が出てきて、ここで終了ボタンを押すと vMotion が動き出します。
画面下部のタスクのステータスで、その進行状況を確認できます。
うまくいったことを確認できた(と思います)
続いて、リモートデスクトップで接続を行った状態で、
vMotionにより移動をさせてみました。
そのときの結果もセッションは切れることなく、接続状況の悪化を示すこともなく、割とスムーズに動作を継続させることが出来ました。
この結果を見てvMotionはすごいなぁと感じました。