前回までで基本はわかってきた気がしたので、もうちょっと面白いことできないだろうかと考えてみました。クライアントPCの状況によって使用するISPを変えてみるとか面白いかと思い、これにチャレンジしてみます。PCの状況とは所属するネットワークとか、割り当てられているプライベートIPとかを指します。
やりたいことを図にするとこんな感じです。
まずは pp1とpp2に使用可能な ISP の PPPoE 接続を準備しておきます。
例
pp select 1 pp always-on on pppoe use lan2 pppoe auto connect on pp auth accept pap chap pp auth myname ISP1のID ISP1のパスワード ppp lcp mru on 1454 ppp ipcp ipaddress on ppp ipcp msext on ppp ccp type none ip pp mtu 1454 ip pp nat descriptor 1 pp enable 1 pp select 2 pp always-on on pppoe use lan2 pppoe auto connect on pp auth accept pap chap pp auth myname ISP2のID ISP2のパスワード ppp lcp mru on 1454 ppp ipcp ipaddress on ppp ipcp msext on ppp ccp type none ip pp mtu 1454 ip pp nat descriptor 1 pp enable 1
nat descriptorは共有することにします。うまくいかなかった場合 nat descriptor を別に割り当ててみると、うまくいくこともあるかも。自分は色々と試していて、そのときに共有しないでやってみたら、うまくできたことがあったように思います。問題を発見するまではまとめるとか共有するとかせずに、地道に1つずつもありのような気がします。
目的の動作となるようにフィルタを作成して、ルーティング情報を設定します。
nat descriptor type 1 masquerade ip route default gateway pp 1 filter 1001 gateway pp 2 ip filter 1001 pass 192.168.1.100 * * * * dns server pp 2 dns server select 1001 pp 1 any . 192.168.1.100
動作チェック
それぞれ別のIPを振った環境で tracert を実行して、別々のパスとなるかを確認してみます。
環境1(192.168.1.100側)
環境2(192.168.1.101側)
たしかに別々の経路を選択して動いているようです。
これくらいならAtermのブロードバンドルーターでも実現できそうだったのですが、持っている物が古いからなのかフレッツスクエア用という位置づけに感じました。宛先を指定して接続先を変える、という指定しかちょっとできなさそうでした。送信元IP(もしくはネットワーク)で使用するインターフェースを変えるという感じではなかったです。
とりあえずこれで自分の中ではYAMAHA ルーターだったらできることを1つ試せて満足気味です。とはいえこれらの設定は、YAMAHA側で参考例としてあげられているので、自分で試してみただけに過ぎないんですけどね・・・。